【7月13日14日開催】国重浩一先生の特別講座「ナラティヴ・セラピーから考えるキャリアのカウンセリング」【2日間】

その他研修等

~社会的要請がありながらも、その人を人生をいかに大切にできるのだろうか?~

【講座概要】

キャリア・カウンセリングという領域がありますが、私がカウンセリングを学び実践してきたニュージーランド(NZ)では、キャリア・ガイダンス、つまりは進路相談というものがあるものの、「キャリア・カウンセリング」という領域が明確になっているわけではありません。

人生上のさまざまな時点において、どのように今後の人生を生きていくのか、どのような選択肢を取ればいいのかについて、カウンセリングを受けようとする傾向は、NZの方が日本よりも浸透していると感じますが、その時にも「カウンセリング」を受けに行くのであって、取り立てて「キャリア・カウンセリング」を受けるということにはなりません。

私の専門はナラティヴ・セラピーという家族療法の中に分類される心理療法です。このナラティヴ・セラピーについて、人に伝える機会があるのですが、キャリアコンサルタントや産業カウンセラーなども学びに来ていて、自分たちの領域でナラティヴ・セラピーがかなり参考になると感じているようです。

私は、NZではNZカウンセラー協会員、日本では臨床心理士ですので、キャリアコンサルタントや産業カウンセラーの肩書きはありません。ですので、「キャリア・カウンセリングとは・・・」というくだりから、語ることはできません。しかし、ナラティヴ・セラピーを実践していて、人の人生について相談を受けることはありました。

その中には、今後どのように生きていくのか、どのような選択肢を取ればいいのかという ことも含まれていました。この時にも、ナラティヴ・セラピーを基盤として取り組んできまし た。その際に、このような相談に対しても、ナラティヴ・セラピーの可能性を感じられてい ます。

今回、ナラティヴ・セラピーから、いわゆるキャリアの領域でのカウンセリングをどのよ うに取り組むことができるかについて、検討していきたいと思います。これは、制度上規 定されていることをいかに忠実にこなすことができるのかという視点ではなく、制度上規 定されるものがあったとしても、いかに目の前にいる相談者のことを中心化して、カウン セリングをすすめることができるのかという視点からの検討になります。すべきことの正 解を提供することはできませんし、するつもりもありません。それよりも、人の人生やキャリ アに関わる際に、どのようなことを考え続けることが大切になるのかを検討していきます。

【講座の主な内容 】

  • 社会正義、倫理、権力などに取り組むナラティヴ・セラピーについて
  • 社会構成主義時代の考え方
  • アイデンティティ、エイジェンシー、ディスコースという視点の重要性
  • カウンセリングのライブセッション
  • ディスカッション「キャリアのカウンセリングを受けながら、どのような悩みがあるか?」

第1日目は「基本的な考え方&アプローチ+カウンセリングのライブセッション」

第2日目は「具体的な事例から検討する+カウンセリングのライブセッション」

を予定しています。

【開催日時】

7月13日(土)・14日(日) 10時~17時 (Zoom) 【講 師】 国重浩一先生 ナラティブ実践協働研究センター(NPCC)所属

【参 加 費】

一 般: 26,000円(2日間・税込)、13,000円(1日・税込)

JCC会員:24,000円(2日間・税込)、12,000円(1日・税込)

※ 両日の参加をお勧めしますが、1日のご参加も可能です。

【お申込】

https://npo-jcc.org/2024/06/kunishigenarrative-2024-0713/

からお申込みください。

【講師紹介】

国重浩一(くにしげこういち)ナラティヴ実践協働研究センター所属 ニュージーランド、ワイカト大学カウンセリング大学院修了。
日本臨床心理士、ニュージーランド、カウンセラー協会員。鹿児島県スクールカウンセ ラー、東日本大震災時の宮城県緊急派遣カウンセラーなどを経て、2013年から ニュージーランドに在住。

同年に移民や難民に対する心理援助を提供するための現地NPO法人ダイバーシ ティ・カウンセリング・ニュージーランドを立ち上げる。2019年には東京に一般社団法 人ナラテイヴ実践協働研究センターの立ち上げに参加。

日本キャリア開発研究センター理事、日本キャリア・カウンセリング学会理事、ニュー ジーランド・カウンセラー協会ワイカト支部委員、Narrative Therapy Foundation Trust理事。
著書に、『ナラテイヴ・セラピーの会話術」(金子書房)、『震災被災地で心理援助職に 何ができるのか?」(編著、ratik)、『ナラテイヴ・セラピーのダイアログ(編著、北大路 書房)、『ナラティヴ・セラピー・ワークショップ BOOKⅠ』(北大路書房)、『もう一度カ ウンセリング入門』(日本評論社)など。

訳書に、モンクほか(編)『ナラテイヴ・アプローチの理論から実践まで」、ウィンズレイド &モンク(著)『ナラテイヴ・メディエーション」、ペイン(著)『カップル・カウンセリング入 門』(ともに共訳、北大路書房)など。

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